流氷の世界を体験!世界初の流氷砕氷観光船(りゅうひょうさいひょうかんこうせん)『ガリンコ号』

ここでしか体験できない特別な体験。

冬の北海道観光で絶大な人気を誇る流氷観光は、紋別市を代表する観光事業の一つです。その名も流氷砕氷観光船「ガリンコ号」。1987年から始まった流氷観光ですが、初代の「ガリンコ号」が引退したあと、1997年から現在のガリンコ号Ⅱが運行しています。極寒のオホーツク海を埋め尽くす流氷の中を、豪快に突き進んでゆくその姿は、陸から見学していてもワクワクするほど。実際に乗船してみると、名前の由来となった流氷をガリガリと砕きながら進む瞬間を目の当たりにすることができ、そのダイナミックな光景は、紋別ならではの唯一無二の体験。大自然の迫力に感動すること間違いなしです。

世界初の流氷砕氷観光船ガリンコ号の歴史

1981年にアラスカ油田開発のために建造した実験船「おほーつく」の実験終了に伴い、この船を有効活用するために観光船として改造し、船名を「ガリンコ号」と改め、1987年2月1日に世界初の流氷砕氷観光船として就航しました。当時の定員は32名、最大の特徴は4本の巨大なアルキメディアン・スクリューを持ち、20cmから50cmの厚さの氷を割って進めることでした。アルキメディアン・スクリューというのは、アルキメデスが発見した「ネジを回すと前に進む」原理を利用したもので、船体の前部にらせん型のドリルを装備し流氷に乗り上げて進んでいきます。

初代のガリンコ号は1988年に2階建てに改造され、その後1996年まで活躍しました。現在では紋別海洋公園ガリヤゾーン内に陸上展示されていて、日本船舶海洋工学会の第一回「ふね遺産」に登録されています。

“ガリンコ号Ⅱ”の後続船、“ガリンコ号Ⅲ”

初代のガリンコ号が引退して、現在「ガリンコ号Ⅱ」が現役で活躍していますが、ガリンコ号Ⅱは、当初から観光目的で設計されているので定員は195名と大幅に増加。客室は冷暖房も完備され非常に快適に流氷観光が楽しめます。特徴であるアルキメディアン・スクリューは初代ガリンコ号の4本から2本になりましたが、性能がアップしており砕氷能力も上昇しています。

また、2021年の1月には新造船「ガリンコ号Ⅲ IMERU(イメル)」の就航も予定されています。“ IMERU(イメル)”とは、アイヌ語で“稲光や雷”のこと。新造船が就航すれば2隻体制で運行される予定です。

北海道だけで見ることができる神秘の絶景。

流氷ができるのはオホーツク海のシベリア沿岸。大陸のアムール川からの淡水が海に流れ込むことで、塩分濃度が低くなった海水が凍り、シベリアからの冷たい北風と樺太海流によって北海道まで流されてきます。流氷は世界でもごく限られた地域でしか見ることができません。紋別や網走で流氷が見られるのは、オホーツク海の特殊な気候と地理的環境が生んだ神秘の光景です。

流氷は1月中旬から下旬に沿岸から見られるようになり、1月下旬から2月初旬ごろに沿岸に接岸します。日本では流氷が確認された初日を「流氷初日」、接岸した初日を「流氷接岸初日」と言います。また、季節が進み暖かくなると流氷は次第に少なくなり、流氷の割合が5割以下になって一般船舶が航行可能になると「海明け」が宣言されます。そして、さらに暖かくなって最後に流氷が見られた日は「流氷終日」と言われます。

夏季にはクルージングやフィッシング船として大活躍!

ガリンコ号の大きな役割は、やはり冬の間の流氷観光です。しかし、5月から9月にかけてもクルージング便として、また、手ぶらで楽しめるフィッシング便としても運行していますので、一年を通じて紋別を訪れる観光客を楽しませてくれます。


冬季の流氷観光もおすすめですが、紋別市では夏季の冷涼な気候と雄大な自然環境、豊かな食資源を活用して「紋別避暑地化宣言」をしています。特にガリンコ号の発着場がある“ガリヤ地区”は“紋別ベイエリア”として夏の観光にも力を入れています。流氷の季節はもちろんですが、夏の観光もおすすめです。四季折々にことなる表情を魅せる、絶景あふれるオホーツクの海原をガリンコ号でどうぞお楽しみください。